就職氷河期イズム①【番外】

就職氷河期イズム


就職氷河期どんズバ世代だった
私は、
 

学校を卒業後はアルバイトを転々としていた。
 
セクキャバのボーイ、パチ屋に金券屋など
色々やった。
 
収入は不安定だったが、
面接すればほぼ内定を頂いていたので、
 

とりあえずは食いっぱぐれはなかったし、

お陰で青魔道士のごとく
色々な業種の、
 
色々な知識

ラーニングすることが出来たし、
 
常に毎日刺激的で、仕事に飽きることなく
日々充実だった。

検索では出てこない。ごく一部の人間の
脳の片隅にだけある情報である。
 
 

一部の世界の脳の片隅に

 
 

んな色々な職種を経験した中で、
最も変わった業務をする会社

派遣社員として働いていたことがある。
 
期間としては1年だが、世間の誰もが知らない、
秘密のお仕事だ。
 
20代始め、ずっとバイト続きだった私は
そろそろ安定しようと決心し、
正社員を目指して就職活動を始めた。
 
 

実は当時将来を考えて
お付き合いさせていただいた女性がおり、
正社員になって
収入を増やしたかったから
だ。
いつまでもバイトのままじゃ
将来もクソもねぇべ。
 
とまあ、それが今の妻である。
 
私は求人サイトを見た。
当時は本当にまともに求人がなかった。
サービス業がちらほらあるのみ。
 
私はパソコンを使った仕事をしたかったので
事務系を探した。
 
すると1件だけ該当があった。
仕事内容は入力作業、とかいてるだけ。
キーボードで何か文字を打つのかなと思い、
何のためらいもなく応募した。
 
 

基本給は13万だったが、残業なし、
残業代出る、社保完備、土日祝休みは魅力的だった。
 
後日応募した会社から、
採用テストの日程の連絡があった。
 
どうやら求人応募時の軽い履歴書は
パスしたようだ。良かった。
 
私はしっかりスーツを決めた。
しかし当時は茶髪でセミロングだったため、
完全にホストな見てくれだった。
就職は職歴と履歴書。
そして元気な返事

一番大事や!
 
採用試験会場に到着。
 
会場に案内されると、すでに50名ぐらいの
受験者が座っていた。
 
 

しかし私はあることに気がついた。
試験会場にいる人全員女性!
 
しっかり一人一人再確認しても、
みなスカート(スーツ)を履いている。
今ここにいるのは、見事に私以外
まごうごとなき全員女性だ!
 
とここである疑惑が生まれる。

 
 

あれ?今回の採用枠、もしかして
 
女性だけの
採用だったのでは?!

 
 

と、思った結果、私は

 
 

女性の
ふりをした。

私はたまたまセミロング。前髪で顔を隠せば、
見ようによっては
女性に見えんこともない。
当時はピチピチの23歳
だったし。
 
髪を色っぽくかきあげたり、
内股に座ったり、
とにかく女性になり切った。
 
 

名前を呼ばれた時は
気持ち裏声
にした。
 
 

人は、突然、
ピンチになると、
 
 

とんでもない
行動に出る見本だ。

 
 

採用テストは一般常識のテストと
集中力を測る筆記テストがあった。
 
正直、一般常識テストは
チンプンカンプン
だったので、こ
れはもう落ちたと
覚悟
した。

 
 

後日電話があった。
 
 

まさかの採用だった。

 
 

一般常識では赤点だったので
本来は不採用
だが、そのあとの集中力のテストが
他の方より異常に良かったので
採用した。と言われた。

 
 


生まれて
初めて
正社員に
 

なれた!
 
 

派遣社員ということで、
詳しい説明会を開くので、
指定する時間にまた来てくれ、という。

 
 

後日、また同じ場所に行った。
 

今度は少数の女性がいた。
やっぱり女性ばかりだ。

 
でも採用されてよかた。
 
 

実は

この時は

まだ気づいていなかった。
 

今回の派遣先の仕事内容が
 

他言厳禁
秘密の
国家プロジェクト
だということに。
 
 

 
 

 
 

続く。

 
 


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