20代前半の頃に働いていた
アルバイト先の社長さんに、
心斎橋にあるロシア人のショーパブに連れて行ってもらったことがある。
その日は、アルバイト先の先輩2人と、
仕事終わりに職場近くの居酒屋で飲んでいた。
最初は先輩2人だけで始まった
プチ飲み会だったが、
「暇なら来い」
と呼ばれて
途中参加で私が加わる形になった。
15年後、その先輩2人と。
今でもたまに集まる。
職場から家が近いあるある
である。
こういう
先輩の飲みに巻き込まれやすい
デメリットはあるが、
朝ギリギリまで寝られたり、
お昼休憩中に家に帰って、
朝からまだ居てる彼女と
昼間から
チョメチョメとか
色々メリットはあった。
童貞ソーヤング時代から、
わずか2、3年後の話なので、
凄い進歩ではないか?!
[nlink url=”https://hachimakibozu.com/extra/virgin-so-young01″]
童貞ソーヤングの時に出会った女性に
「髪短いのいけてへんで」
と言われた私は、
あれから髪型は茶髪のセミロングになっていた。
縮毛矯正もし、
雰囲気イケメンチャラ男に
なっていた。
時系列的には、
就職氷河期世代イズムの時に働いていた会社の
次の職場にあたる。
私は正社員から元のフリーターに戻っていた。
[nlink url=”https://hachimakibozu.com/extra/employment-ice-age02-2″]
これが根無し草の
職氷河期世代。
先輩達も私も、ほどよく酔ってきたころ、
先輩の携帯に、社長から
「俺も混ぜろ」
連絡が入る。
断る理由もないので、社長に場所を伝える。
しばらくすると仕事あがりの社長が
「おお、美味そうやなぁ」と
登場。
先輩も私も、いつも物腰柔らかい、
お兄ちゃんのような存在の社長が
大好きだった。
「おつかれーす」カンパアアイ
先輩2人と私と社長の4人の宴会が始まった。
みんなほどよく酔い始めた時、
社長が
「お前ら、
ロシア人の
ショーパブ
行ったことないやろ?
今から連れてったるわ」と突然言い始める。
当時先輩2人も私も彼女がいたので、
「え?!」と
少し困惑してしまったが、
「まぁ風俗ちゃうしな。」と、
お互いを納得させ、
結局皆、社長にお供することになった。
今いる居酒屋の場所、十三(じゅうそう)から
タクシーを拾い、
目的地のショーパブがある心斎橋へ。
たぶん心斎橋だったかと、記憶する。
もしかしたらアメ村だったかもしれない。
なんしか、お店は地下にあった。
みなフラフラで、
地下へ階段を降りた記憶が鮮明に残っている。
あと、道中のタクシーの中で、
同行してしまったことに
後悔していた事も。
ひとりの先輩も不安そうにしていた。
あの死んだような先輩の顔は
今でも忘れない。
普段とても厳しい先輩だっただけに、
子供のようにオロオロしている先輩が、
逆に心強かった。
お店に到着後、
日本人のボーイさんに席に案内される。
店内はかなり薄暗い。
まさからいやらしいことするお店では
ないのかと、先輩と顔を見合わせて、
お互い
「困ったどうしよう」
状態。
もうひとりの先輩は、
とてつもないエロい格好をした、
ロシア人と思われる、
金髪の
姉ちゃんを
「オッホw」と言いながら
目で追っていた。
黒いデカイソファーに
先輩2人と3人座らされる。
社長は、少し離れたテーブルに座り、
ボーイさんに、
「○○ちゃんいてる?」と
聞いていた。
どうやら御指名がいるらしい。
まさか
常連だったとは
そして、こちらの席には
3人のロシア人のお姉さんが
それぞれの隣りに座り、
社長には、これまた
どエロい格好した姉ちゃんが座る。
「あの子が社長のお気に」か、と皆で
視線をなげる。
そして、トークタイムが始まった。
が、まさかの
絵に描いたようなカタコト
びっくりするぐらい
女の子が何を言ってるのか
分からない。
しかも店内は、爆音で
ノマノマイエィが
かかっており、会話が
空耳アワー状態。
次第に彼女から笑顔が消え始める。
必死に場を盛り上げる先輩と私ら3人。
いやいや、
合コンじゃ
ないんだし、
客のこっちが
場を盛り上げるの
変じゃね??
と、思いつも
必死に空気を取り繕う三人。
この一杯のビールの値段を想像するだけで怖い。みな無類のビール好きなのに、
値段が気になって、飲みが進まない。
女の子が何喋ってるのか分からない。
地獄
いっこも楽しくないよー。
時間も終盤に。
そして最後に
聞き取れた会話が、
「飲み放題ダヨー」
クソ早く言えよ。
店内に
蛍の光が流れる、、、
出口の階段をのぼると、夜が明けていた、、、。
「もう来ない」
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