プンプンかあさんと工場長【闘病記㉖】

急性期


プンプンかあさんと工場長は、

私が一般病棟の7階のスタッフさん達で
1番好きなコンビである。

プンプンかあさんことナースのKさんは、

私がリハビリテーション室から
自室に帰った来た時、

あまりに汚い私の机周りを見かねて、

プンプン
怒りながらも、

綺麗に
片ずけてくれた

心優しい、

ツンデレ美人ナースさんだ。

 
 
私の担当看護師でもある。

↓汚い床頭台(しょうとうだい)
床頭台(しょうとうだい)
 
 

ある日学校から帰ってきてたら、

自分の部屋を怒りながらも
きれいに掃除してくれるお母さんのよう。

だからプンプンかあさん、
 
 
工場長と言う名前は私がつけていない。
プンプンかあさんがつけた。
 
 
なにやら見た目が
工場長みたいだから。

という、
おおよそ女性につけるあだ名として
大変失礼な由来。
 
 
工場長こと、ヘルパーのAさんは、

いつも私がおしっこで漏れそうな時、

凄い早さで来てくれる
 
 
トイレの女神様。

深夜はナース達がこぞってトイレ介助を嫌がり、

みんな尿瓶で排尿を済ませたがる。

(起きがけは患者が頭フラフラなのでとても転倒しやすいため)

 
 
しかし工場長だけは、
笑顔で対応してくれる。
 
 
いつもより冷えこむ、
ある日の深夜。

例の如く急激な尿意で目が覚めた。

私は慌ててナースコールを押す。
 
 
しかし私には長い入院生活で
いっぱい得たスキルの一つで、

尿意が間に合うか
間に合わないか
分かるようになっていた。


今回は、
トイレまでは
絶対間に
合わないやつだった。
 
 
しかも待てど暮らせど誰も来ない!

もう一度ナースコールを押してみるが、

人気の無いナースステーションで

メヌエットが虚しく鳴り響く。
 
 
「これはマジであかんやつや!本当に誰も来ない!
 
 
もう漏れそう」

 
 
 
 
 

 諦めかけた

 
 
 
 

その時だった!
 
 
「はいはーい」
 
 

と、ドスのきいた
女性の声

 
 
そうである。
誰よりも早くかけつけてくれて、

尿の処理をしてくれるAさんこと工場長である。
 
 
そんなトイレの女神様こと工場長であるが
そのトイレの女神様の様子が
その時は違った。

 
 

工場長が、透明の分厚いビニールのエプロンを
つけていたのである。
 
 
まるで
 
 
つい今しがた

鶏の首をはね
 
 
屠殺してきた
ばかりのような

 
 

まがまがしい
 
 

オーラ

まるで

鳥肉の精肉工場の工場長。

暗がりのせいか

私を見下ろす

彼女の顔が

余計に怖かった。

思わず

「ひいいいい!」と

叫びそうになった。
 
 
しかし今余計な声を出そうもんなら、

私の首もニワトリのようにはねられると思った。
 
 
結局オシッコは、

トイレまで間に合いそうになかったため、
尿瓶ですることになったが、
 
 
私は
一瞬でも彼女に
チンを預けるのが、
怖かった。

 
 
下手すりゃ私のチンはニワトリと同じ様に
精肉店に並ぶと思ったからである。
 
 
しかしそんなことはあるわけなく、
 
 
今日も変わらずステキな笑顔で
トイレ対応してくれる。

 
 
そんな工場長が私は好き

 
 


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