預かってもらっていた、
スマホ(アイポン)がついに戻ってきた。
いい加減
手書きで手記を残すのに限界が出てきたので、
妻にお願いをして、
倒れて以来ずっと触ってなかったスマホを
戻してもらった。
しかしやりすぎ防止のため、
simカードは預かってもらった。
もちろん病院にWi-Fi設備は無いので、
simカード無きスマホなんぞ
単なるカメラである。
しかしそれでも私は構わない。
病院食の写真を撮りためたかったし、
手記の際、
漢字が分からない時調べられる。
それに一番スマホでしたかったのが、
書き手記のバックアップ
である。
私は入院が始まってから大学ノートに、
手書きで毎日日記をつけていた。
このブログの原稿である
その手書き手記を
スマホに保存したかった。
手書き手記の
バックアップアップ方法であるが、
アイフォンのメモアプリの
写真PDF化機能を使い、
これまで書き留めた手記を
ひたすらカメラで取り続けた。
↓実際の手記の写真
かなりの労力であったがもうこれで安心。
手書きノートなんぞ、
お茶をこぼしたりしようもんならアウトである。
病棟のお部屋引っ越しなんてたまにあるので、
引っ越しの際、
ノートそのものを紛失する可能性だってある。
その点、データなら安心。
本当はこのPDFデータを
クラウドに保存できたらもっと安心だが
それをするにはデータ通信が必要だ。
まあ今回はPDF化だけでもよしとしよう。
約1ヶ月ぶりにスマホの電源を入れる。
アップルのロゴマークが出る。
若干起動が遅いのは相変わらず。
指紋認証後無事スマホにアクセス成功。
やったー。
しかしSimカードはありませんの警告が出る。
今このアイポンは只のカメラ。
性能的にはiPod に近い。
言わばアイフォンの原点に戻った。
原点回帰なわけだ。
データ通信できなきゃ、
もうアイポンに殺されかけることもないだろう。
[nlink url=”https://hachimakibozu.com/diary/kudeta-coup-detat”]
だってネット回線なければ
Siriは起動しないし
天下御免のアップルが誇る
スーパーAIの
Siriのことだ。
私が生きてることを知ったら、また何かしら殺りかねない。
1ヶ月ぶりに見るスマホの画面。
未読通知が
エグいぐらい溜まっていた。
電話、ショートメール、LINEなど
ありとあらゆる通信アプリに、
すごい数の未読が溜まっている。
※おそらくこの時は、位事務所で
「Hey!Siri!!」と必死で
叫んでいた時だろう。
どれも1ヶ月かけて溜まったわけではない。
日付は全て4月4日。
そう、私が倒れた日だ。
そして相手は全て妻からだ。
中々帰ってこない私の身を案じての鬼通知だ。
メッセージ内容が、
最初は中々帰らないイライラから、
だんだん不安や心配に
変わっていってるのが分かる。
それはそうである。
当日は晩御飯当番で、
会社から出る際、
妻に、いつものコロッケを
買って帰るよメールをいれていた。
そこから深夜まで、
ずっと帰らず音信不通
だったのである。
あの時妻や子供たちは
私がコロッケを買って帰るまで
ずっと待ち続けたそうだ。
あの時、家族はどんな気持ちだったんだろう。
どんな気持ちでお風呂や
寝床に入っていたんだろう。
未読通知を18日ぶりに
開封しながら、
あの時の家族の気持ちを想像したら
ものすごい
帰巣本能が出て
涙が止まらなかった。
帰りたい。今すぐ
家に帰りたい。今家族は
お腹を空かせて私が帰るのを
心配して待っている。
時は4月4日から
止まったまま。
時を動かすのは私自身。
この妻からの連絡は消さずに
ずっと置いておこう。
リハビリに挫けそうになったら読み返すために。
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